20代の頃は、10年近くホテルでブライダルプランナーの仕事をしていました。人生の一大イベントのためミスは許されませんし、お客様のご要望にお応えできるよう納得いくまで細かい打ち合わせを重ね当日を迎えます。プレッシャーの大きな仕事でしたが、式が無事終わった後は、安堵感と感動で毎回涙が出るほどでした。常に緊張感があり、やりがいもありました。
そんな中、少しでもお休みの日はリラックスしたいと茶道を習い始め、そこで“着物”と出会いました。6月のお茶会では単衣と夏帯を用意しなくてはならず、TPOもわからないまま、ぐたぐたに着ていたのを覚えています。写真を見返すと衣紋は抜けていない、襟は左右対称に合わさっていない、帯位置、帯揚げの処理…自分にダメ出しばかりです。でもまだその時は、何とか着られるから着付け教室へ通うまではいいと思っていました。
私が一から着付けを習うきっかけになったのは、母が他界し和箪笥に残された母と祖母の着物、娘が生まれたことでした。
「この着物を着たい!」
「着物のTPOを知りたい!」
「せっかく着物を着るならきれいに着たい!」
「娘の記念行事に着物を着せたい!」
そこからが始まりでした。
仙台市の東綾子きもの文化学苑で一から学び、お稽古のたびに目からうろこ!! より着物が身近に、大好きになりました。母と祖母が残してくれた着物は、洗い張りをして仕立て直したり、染め変えたり… シミの多い着物は、小物へ生まれ変わったり… 今は存分に楽しんでおります!
ストレスのない着心地、動きやすさ、美しい仕上がりをこれからも大切にしていきたいと思っています。満足のゆく着付けなら、また着物を着たいと思うことでしょう。
みなさんの人生の節目に、ささやかなお手伝いをさせていただけたら嬉しいです。
2006年
東綾子きもの文化学苑 入学
一般着付けの基礎から花嫁衣裳・舞妓さん・芸妓さんの技術や知識を修得
礼法を学ぶ
2022年
一般社団法人 着物スタイル協会/着物のための骨格診断士を取得
2024年
厚生労働大臣 1級着付け技能士 取得
東北大学 短期留学生
“浴衣体験”講師をつとめる
・趣味:ハンドメイド(娘にプリキュア衣裳を作ったことも)
今は、名古屋帯や浴衣、着物に合うかんざしや根付けなどを作っています。
・きもの師範1級
・リンパネオティック協会インストラクター
・着物のための骨格診断士
・厚生労働大臣 一級着付け技能士